機動戦士ガンダムSEED DESTINY 第36話

 SEED名物、停滞の回

アバンタイトルで、前回のダイジェストスト

 はっきり言って、かなり嫌いな形式ではあるし、SEEDのテンポを悪くしている要因の一つだとも思うが、久しぶりだったので妙に安心した。

バンクによる回想、フラッシュバックの嵐

 プチ総集編レベルに至っている。のだが、これも今回はあまり気にならなかった。台詞を被せてみたり、映像の並びに意外性を持たせたり、というちょっとした工夫が有効にはたらいたのか。それとも、単に俺がSEEDクオリティに順応したのか。

ミーア、メイリン

 アスランについて行くのは、ミーア(偽ラクス)ではなくメイリン(ホーク妹)だった。こちらが勝手に勘違いしていただけなんだが。だってメイリンなんて、今回見るまで「ルナマリアの妹」としか認識してなかったよ。誰もが見逃してるような、ちょっとしたアスランとのニアミスを集めて、「メイリンアスランに気がありました」と言外に匂わされても。歴史の捏造だ。
 それはそれとして、ミーアとアスランの絡みもあったのだが、こちらは自然に納得出来る内容だった。そうか、元々は声だけがラクスそっくりで、容姿は整形の結果だったのか(以前にそういう台詞があったかも)。デュランダルから与えられた仕事に、素朴で幼稚なだけに深刻な理由から固執するミーアはこれ以後、予め定められた役割という概念を否定するキラ、アスラン達と決定的に敵対することになる、という解釈でいいんだろうか。ついでに妄想すれば、遺伝子を操作されて生まれた(しかもSEEDという、兵士として最高の要素を持つ)コーディネーターであるキラアスが、そういう立場に自分を置く、ということの矛盾とかが後に指摘されたりする展開になるのかも。

アスラン

 何を言いたいのかというと、もちろんヤツがモテ過ぎな件についてですよ。カガリルナマリア、ミーア、メイリン、の計四人。ギャルゲー主人公だったら全然少ないが、ガンダムパイロットとしては中々のもの。いや、でもウッソなんてシュラク隊を勘定に入れたら十人軽く超えるしなあ。

レイ

 今回のレイは、淡々と銃を連射したり、走り去りながらシンに電話したり、レジェンドに颯爽と飛び乗ったりと、全体的に動きがきびきびしていて格好良かった。デュランダルと二人の時も、以前のように頬染めてアホの子みたいに無防備な表情になったりしなかったし。
 気になったのは、アスランにぶつけた「やっぱり逃げるんですか、また!」という台詞。ここで言う「また」とは、前作での脱走を示しているのだろうか。

アスランキック

 なんでだか、アスランが飛び蹴りを放つと、「それでこそ!」と、思わず拳を握ってしまう。カガリと初めて出会ったときの、とんでもない角度から飛んできた鮮やか過ぎる一発が印象に残っているせいかもしれない。

キサカ一佐

 俺の記憶が確かなら、とわざわざ断るまでもなく、キサカってオーブの人間だったはずなんだが、何でザフトに合流する連合の戦艦に乗ってるんだ?

ドラグーンシステム

 あのファンネルみたいなのの正式名称は、ドラグーンと言うらしい。ガンバレルとは別なのか? それともガンバレルの一種としてドラグーンがあるのか? 分からん。
 誰でも使えるように改良されたた新型だ、みたいなことを議長が言ってたが、あれってもともとは常人は使えなかったのか。本編だけ見てる人間を置いてけぼりにするのはやめてほしいが、その辺のアバウトさが俺にとってのSEEDの魅力の一つになっている恐れもあるので一概には言えない。困った話だ。

新機体初戦闘

 来週は、ようやくディスティニーとレジェンドの戦闘シーンが見られるのだが、相手はグフ。アスランがここで死亡するわけはないので、何とか追撃を振り切るということになると思うのだが、それだと「圧倒的に性能差がある二機を相手に、その場を切り抜けた」アスランの能力が際立つだけじゃないのか。前作もそうだったが、新機体登場のカタルシスというものを軽く考えすぎてやしないか。いまだにガチンコのリアルロボットものとして期待している人間はほぼゼロだと思うので、そういうアニメ的に派手な部分を大事にしてもバチは当たるまい。

CMについて

 「GENERATION OF CE」も「第三次α」も良さげ。特に「GOCE(勝手な略称)」はグラフィックが独特。八月発売とのことだが、ストーリーは完結しているのか? TVとは別のオリジナル展開ならまだしも、半年後に完結編発売とかはいい加減いやだね。