2005-01-01から1年間の記事一覧

今号のSFジャパンを立ち読みして

『So What?』(わかつきめぐみ)は平成2年度の星雲賞コミック部門。

さよなら人外

『終わりのクロニクル』(川上稔/電撃文庫)の最終巻が、気の狂ったような厚さを誇っているらしいという噂を聞いて、今までシリーズを一作も読んでいないのに俄に気になりだしたのは、自分の中で未だに京極信仰の火がくすぶっているせいなのだと気付きまし…

プロジェクトX最終回を見て

中島みゆきの年の取らなさはちょっと異常。

アレはこちらの全く与り知らぬところで行われました

言いたいことは山ほどあるけど、とりあえず自分のイニシャルが何なのかぐらいは理解しておいてもらいたいものです。アンタの名前のどこにHがあるんだ。

『幻獣遁走曲 猫丸先輩のアルバイト探偵ノート』(倉知淳/東京創元社)

猫丸先ぱいー。 日常のなぞー。 YEAH! 死体が出ない方の猫丸先輩。純粋に好みの問題で言うと、こっちの流れの方が断然ポイントが高いんですが、一度はちゃんとした殺人事件を解決している探偵役であるため、どうしても「一時の休息」的な短編集に見えてしま…

『タクティクスオウガ』(クエスト/SFC)

最後のページまで読み終えていない本についてなにごとかを語るという行為が、全くの無意味であるのと同様に、エンディングを見ていないゲームについての言葉もまた、一切の価値を持ち得ません。 と、いつになく大上段に構えて書き出してしまったのは、発売か…

アンチ・バジルソース・ソサエティ

「アレ、やってほしいなあ」 「こんなとこでか」 「あんまり他の車もいないみたいだし」 「でもなあ、そんなむやみに」 「っんだよー、やーれーよー、あーほー、しょーじょ」 「わかりましたやります。そして地獄へ落ちろ。ブレーキ」 ずががががががががが…

『ロボットの時代』(アイザック・アシモフ/小尾芙佐訳/ハヤカワ文庫)

初めて知った原題の見も蓋も無さに唖然。「残りのロボット」ってあんた。あれ、でももしかして「ロボットの休息」が正しいのか? 解説では前者にしてるけど。 解説にも書いてあることだが『われはロボット』に比べるとまとまりがあまりなく、三原則以前のけ…

『青い花』(志村貴子/f×COMICS)

志村貴子があるじゃないか2。百合漫画。もしかしたら、多少年代設定が古い。 悶えて悶(略)。しかし、これがすごいのは『放浪息子』が四巻かけて徐々に上げていったのとほぼ同等のテンションに、開始時からいきなり乗っかっているというところなわけで、こ…

『放浪息子 4』(志村貴子/BEAM COMIX)

志村貴子があるじゃないか。 『ラブロマ』の時のようにネタバレを糾弾されても困るので、本当に感想だけ書きますが、今回の展開には悶えて悶えてしょうがなかったです。つくづく自分の部屋で読んでよかった。他人の家とか本屋で、床を転がり回るのはさすがに…

『短歌があるじゃないか。 一億人の短歌入門』(穂村弘 東直子 沢田康彦/角川書店)

素人が投稿した短歌を、プロの方々がぼっこぼこにする本。 とりあえず、穂村弘って歌人としてはちゃんとした人だったのかという驚きが第一。あああ、ほむほむが解説してる、解説してるよ。 あとは、どんづまりの状態で「短歌があるじゃないか」という発見が…

『BLOOD+』12話

二週間ぶりに見たら、ジャングルの先にあった洋館でバイオハザードというかハウス・オブ・ザ・デッド、というなかなか楽しい展開になっていました。やべえ、やっぱアニメは毎週見ないと。 わかりやすくグログロ。あまりにも露骨すぎるので、鼻につかんでもな…

「『オーラの泉』が怖くて見れません」という人となら文通してもいい

めりー(ノルマ。むしろカルマ)。 「棒を見たら男と思え、穴を見たら女と思え」という、トラトラウマトラトラウマリビリビドー的思考信仰というのが、どうしたわけか今だに根強く残っていてるのを方々で見るにつけ、あれえ、おかしいなあ、二十一世紀、のハ…

『七度狐』(大倉崇裕/東京創元社)

落語ミステリ。狐こわー。 霞流一の解説のカッコ良さに惚れる。いやむしろ心のペニスが屹立する。作中で落語について使われている言葉を借りて、本格ミステリは「陽の芸」であると断言するくだりなんて、射精ものですね。ミステリの解説には、やはりこの手の…

トラスト・ミー・フォーエバー

「7361」 「なに」 「新しく作った口座の暗証番号」 「だからなに」 「なんか忘れそうだから、代わりに憶えといて。そんで、こっちが忘れた時に教えて」 「いや、そういうのってさすがにマズいんじゃ。いろいろと」 「いろいろって」 「犯罪とか」 「大…

『これで古典がよくわかる』(橋本治/ちくま文庫)

古文と現国が一つの科目としてカウントされてなければ、センター試験が大変なことになっていたであろう人間にも気軽に読めました。古典が分かるようになったかどうかは知らね。むしろ同じ作者の『桃尻語訳枕草紙』とかが読みたくなりました。

『TO THE CASTLE  DISCO UNDER GROUND』(桑島由一/集英社スーパーダッシュ文庫)

桑島由一の作品には、前半での馬鹿やって馬鹿やってというのを前フリというか踏み台にしてしまって終盤でシリアス展開狂い咲き、というパターンが多い(気がします)。この場合、主はもちろんシリアスで馬鹿の方は完全に従になっているんですが、このシリー…

××の×××に×××を×く××もない××の「××は××××」という××ってなあ、×××ないよなあ

話題に詰まるとすぐにテーマを乳首に持っていくのってどうなの。最低? うん、最低ですね。最低の人生だ。しかし、あのスプートニクに乗せられて地球を何周かしたライカ犬の一生に比べれば、まだマシではある。マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ。あれ? 「ア…

『BUSIN wizardry Alternative』(アトラス)

三百円だったので、ついカッとなって買った。今は反省している。しかし後悔はしていない。そんな感じ。 これがウィザードリィなのかというと、さすがにどうだろうと首を捻るし、かといってオリジナルのダンジョンRPGとしては地味過ぎる部分も多々あり(五…

『シナオシ』(田代裕彦/富士見ミステリー文庫)

『キリサキ』の姉妹編。 『キリサキ』は、×××××(字数関係無し)だろうと思ってたら全然ハズレで、そこを一番に評価していた作品だったのですが、今回は×××××でした。うーん、ラノベでミステリをやろうとするとどうしてもそうなるか。といっても、解決が予想…

超人強度偽造問題

ある人から二年ぶりくらいにメールが届いて、それはそれでかなり驚いた(内容も。そうか、海外にいるとニートという言葉を知らないのか)のですが、同時にそれとは別の最近連絡をとっていない人(達)のことを思い出しました。 最後に電話で話した時、ブログ…

『成吉思汗の秘密』(高木彬光/カッパ・ノベルス)

予め言っておきますが、今年の大河ドラマは見てませんでした。 「ジンギスカン=義経」という例のアレ。それをマクラにして何か事件を解決するのかと思ったら、最後までそのまんまでした。しかも、あとがきを見る限り作者は大マジ。トンデモを、本気で信じた…

『女王様と私』(歌野晶午/角川書店) 『てるてるあした』(加納朋子)

なんでこの二冊を並べて書くのかというと、ミステリ的な要素とは全く関係がなく、どちらもニートにとってクリティカルな内容だから。鎌池和馬風に言うと「とある推理の無職殺し(ニートキラー)」とか。どうでもいいよそんなの。 『女王様』の方は、これって…

『やさしい死神』(大倉崇裕/創元クライム・クラブ)

落語ミステリ。連作短編。シリーズ三作目。一、二作目は読んでません。そういうこともある。 探偵役が落語家だったけど、落語自体はそれほど事件に絡まなかった北村薫の「円紫師匠と私」シリーズ等とは違い、ガチンコで落語がモチーフになってます。それで浅…

『玉響荘のユーウツ』(福田栄一/トクマ・ノベルズEdge)

もしかしてこの作者、メイド喫茶をなにか風俗的なものと勘違いしてやしないか? 大差ないとは思うけど。 普通に面白い、ミステリーではないし、ハードボイルドでもないし、コンゲームというほど騙しあいはしてないし、シチュエーションコメディというのが一…

『ゆにこん1 白馬にのったお姉ちゃん』(子安秀明/富士見ファンタジア文庫)

件の「あかほりを超えた漢」。帯をよく見たら、小さく(あかほりさとる談)とあって、本人が言うなら確かにそうなんだろうと、本編を読む前から暗い気持ちになれました。 第一印象は「白い白い白い」。 ライトノベルでも久しぶりに見ましたよ、こんなに下半…

『うそつき 〜嘘をつくたびに眺めたくなる月〜』(日日日/新風社文庫)

貸してくれた(本人の中では「あげた」ことになってるらしいですが)人が、物凄い勢いで罵倒していたので、一体どんな核地雷なのかと期待しながら読んだのですが、思ったよりはおとなしかったです。確かに普通に読んだら死ぬほどイライラさせられる文体と内…

誰か、美味いバジルソースを食わせてくれ

数日前、とある問題についての多少大袈裟な相談メールを軽い気持ちで知人に送ったら、かなりマジで心配されてしまい、なんとも申し訳ない気持ちでいっぱいに。その節は大変失礼しました。電話で雑談しながら、急な腹痛のため救急車を呼んで大騒ぎしたものの…

『ぱにぽに 8』(氷川へきる/Gファンタジーコミックス)

節操なく百合ブームにのっかているようで、実は全然のっかていない。やったぜ男気! 一条さんが普通に「一条さんらしい」行動を取るようになってしまって、少し寂しいです。もっと無軌道なキャラクターのまま動かしてほしいという希望がちょっとだけあります…

『さよなら絶望先生 第一集』(久米田康治/講談社コミックス)

『改造』の時代に比べると筆致が洗練されて、 というような前作と比較した感想を書こうとして、この作者の漫画をちゃんとまとまった形で読んだのはこれが初めてだったことに気が付きました。 そういうピュアな視点で見た『絶望先生』は、とりあえず装丁が妙…