2005-01-01から1年間の記事一覧

『DRAGON SISTER! 三國志百花繚乱 2』(nini/BLADE COMICS)

三国志です。 武将の内の何割かが女性化してます。なんか、似たような企画を他に二、三個聞いた気がします。 女性化の基準がよく分からない。関羽・張飛が女で劉備が男だから、じゃあ君主は男のままなのかと思っていたら董卓は女(ガチレズ)。だったら袁紹…

『名乗れ!今こそ大英雄 新ソード・ワールドRPGリプレイ集10』(清松みゆき:監修 秋田みやび・グループSNE著/富士見ドラゴンブック)

反吐が出るほどおもしれー。 基本的に単純な人間なので、新作ゲームの煽り文句で「ゲームでしか味わえない感動!」とか言われると、表面上は「けっ」と冷静を装いつつも内心では果てしなく気になってしまいます。その動揺に負けて購入し実際にプレイしてみる…

『TO THE CASTELE』(桑島由一/集英社スーパーダッシュ文庫)

終盤、スピード感があればいいってもんじゃねえんだよと口走りそうになりましたが、スピード感しかないわけではないので撤回します。いいとか悪いとかではなく、すごい。たぶん作者がファンタジーをそんなに好きじゃないのに書いているのもすごい。 桑島由一…

姉もね

今日が「姉の日」だという話を人から聞いて、自分は姉がいないし姉でもないから全く関係ないなあと、どうしようもなく落ち込んだりもしましたが、私は元気です。 分かるかな。まあいいや。 せっかくなので、有り得たかもしれないもう一つの人生を想像してみ…

『ドストエフスキー全集6 罪と罰』(小沼文彦 訳/筑摩書房)

笑うなよ。 笑うなってば。 初期の佐藤友哉が本当に本来の意味で凄かったのは、普通だったら絶対に他人が共感できないようなごく個人的なわだかまりをちゃんと起承転結のあるエンターテイメントに乗せて昇華できていたからで、ちょっと前の佐藤友哉が駄目っ…

少年・肉・少女

「む、思い付いた!」 「何を」 「『備蓄』って十回言って!」 「備蓄備蓄備蓄備蓄備蓄びちくびちくびちくびちくび」 「やーらしい! 乳首って言ったー!」 「死んで」 「え」 「死んで」 「あの」 「死んで」 「ごめんなさい」 「死んで」 「。」 「死んで」…

持て余すのは自意識、突き抜けるのはロケット

≪あなたにもファックユー!≫ というわけで、石破の中ではエディ・マーフィーの代表作と言えば問答無用で「星の王子様ニューヨークへ行く」なのですが。 なのです、が? 馬鹿! 馬鹿! この21世紀にいまさらエディの話題なんか読みたい人間がいるとでも? い…

三木と久保

大人なので、今年の流行語大賞には文句を言いません。えええ、言いませんとも。 言うもんか。

『アストロ! 乙女塾!』(本田透/スーパーダッシュ文庫)

文庫なのに二段組みとか、合間合間にちょっとしたコラムや解説イラストが挿入されたりとか、外側はそれなりに変化球してますが、倉田英之が推薦文で言うほどには中身は壊れていないと思いました。古き良きハーレムラブコメの枠にちゃんと(「ちゃんと」と言…

『機動戦士ZガンダムⅡ 恋人たち』

一番の山場であるフォウとのエピソードが、ラストではなく中盤に位置しているためか、Ⅰに比べるとやや物語が拡散している印象がありました。「恋人たち」というタイトルに相応しい内容、とも言えます。 シャアのコミカルな面がやけに強調されててナイス。「私…

バンプの曲の中で一番好きなのは『ユサモメン』(正式名称不明)

なんだって。 いまさらそんなことを言われても。 一体どうすればいいというのだ。 もはやすべては遅すぎる。 遅すぎるのだ。 ああ。 漫画版の『真月譚月姫』が普通に面白いんですって。アニメと違って。 「秋葉VSシエル」とか言われると、いまだに少しは触手…

『とある魔術の禁書目録7』(鎌池和馬/電撃文庫)

最初は何となくその場のノリで書いていたと思われる宗教関係の嘘設定が、最近は自覚的にカッコよさげに書くようになってきたのではないかなあ、と見ましたが。これはライトノベル的には全面的に正しいと思います。嘘っぱちを書く勇気って大事。 意識的なもの…

『ツチヤ学部長の弁明』(土屋賢二/講談社)

書いてる内容はいつも通りなんですが、学部長になってもそれまでと同じことを書いたり言ったり出来ているというのは、やはり尋常ではないと思います。

『ダーリンは外国人』(小栗左多里/メディアファクトリー)

基本的に女性作家のエッセイ漫画は苦手なんですが、これは割とおいしく頂けました。他と比べると、押し付けがましさがあまりなかったからか。

『ジンキ[人機]1〜2』(綱島志朗/ガンガンウイングコミック)

ガンガン系で珍しくロボットものやっているらしいという噂と、アニメ版が駄目だったという評判を聞いて、前から気になっていた作品。 デザインがダグラム似だったので、実在兵器の延長線上にある地味ミリタリーロボかと思ったら、意外にも古代文明のオーバー…

『So What? 1〜4』(わかつきめぐみ/白泉社文庫)

心の漫画。いつ黴が生えるか分からないというイヤな危機感に襲われたので、今のうちに再読。 あらすじ。主人公である阿梨は、祖父の実験の失敗で呼び寄せられた異世界の少女ライム、幽霊となった祖父、祖父の教え子である海堂氏、中学の時の同級生である桃太…

『百鬼解読 妖怪の正体とは?』(多田克己/講談社ノベルス)

京極堂とメガテンにガチンコでハマっていた時期なら、もっと楽しめたと思います。なので、いま現在ハマり中な方は読んでみても損はないのでは。 一説によると釜はカーマ(愛欲の神)の当て字で、そこから転じて肛交を意味するようになったという話は、何かに…

オンリーロンリークロウリー(魔術師)

『禁涙境事件』を読んで気になった箇所があったので、ちょっと確かめようと本棚の奥から前作の『海賊島事件』を引っ張り出してみたら。ああ。 腐ってました。 正確に言うと、カビが生えてました。本の小口が真っ黒になるぐらい。帯なんてもうボロッボロにな…

『禁涙境事件』(上遠野浩平/講談社ノベルス)

久しぶりに図書館に行ったら棚にあったので、つい借りてしまいました。まさか上遠野作品を図書館で借りる日が来ようとは。 『私は虚夢を月に聴く』に似た話でした。多くの人は、なんでだよ、全然違うだろ、イマジネーター出てねえじゃねえか、と文句を言われ…

夢とか言うな

カメムシを、右手の親指と人差し指で潰した夢を見ました。 目を覚ますと同時に布団をはねのけて飛び起き半泣きの顔で夢の中の自分を罵りながら左手で右手の先を必死に擦り続けました。三十秒ほど。 誰かに見られなくて本当に良かった。一人暮らしのメリット…

『狗狼伝承 天涯少女・シノ』(新城カズマ/富士見ファンタジア文庫)

帯のコピーは「伝説完結!」。『封仙娘娘』と合わせてるんでしょうか。最近の富士見自体がそうなってるのかもしれないけど、今月の新刊の帯は変なのが多かったです。「あかほりを超えた漢」なんてのまで。気にはなるけど同時に正気を疑います。 介錯の絵が変…

『封仙娘娘追宝録9 刃を砕く復讐者(下)』(ろくごまるに/富士見ファンタジア文庫)

帯のコピーは「伝説復活!」。もっと奇抜なので来るかとも思いましたが。「どうもすいませんでした」とか。 表紙イラストの構図は、ちゃんと上巻と対になっています。ちゃんと、と軽く書きましたが、これがどれだけエラいことなのか、深く考えると気が遠くな…

可能を不可能と偽るのは大した罪ではない。その逆に比べれば。

この「必要な資格:普通自動車免許」っていうのは、別に身分証明書を見せてもらいたいわけじゃないんだよなあ。「免許? 持ってますよ! 運転? 出来るわけないじゃないですか! ペーパー四年生を舐めんな」では、思うさま罵倒された挙句に叩き出されるんだ…

『交響詩篇 エウレカセブン』第31話

遂に使徒まで登場してしまいました。 色々バリエーションがありましたが、基本的にデザインがグロ一辺倒で、アメコミに出てきそうなクリーチャー系ばかりなのは残念。これから別なのも現われるんでしょうか。正八面体鏡張りのやつとか。 唇緑のババアが、散…

陽性作戦

どうも、負け組です。 発売日に富士見ファンタジア文庫が入荷しない僻地に住んでいるので、負け組です。 悲しい気持ちになったので、気を紛らわすためにまた思いつきで短歌。いや、これって短歌になってるのか。字数以外に制限ってないんでしたっけ。まあい…

告解中継

最初に言っておきます。ごめんなさい。 あなたと出会ってから、もう一月が過ぎました。その間、あなたは私にとても良くしてくれました。 あなたの語る言葉はいつも真摯で、問題意識と家族愛に満ちていて、隙あらば斜に構えようとする私のような駄目な人間を…

『封仙娘娘追宝録8 刃を砕く復讐者(上)』(ろくごまるに/富士見ファンタジア文庫)

下巻の発売に備えて、ブックオフで購入の上再読。 まずは本文からの引用を一つ ≪護玄は考えたが、答えは判らない。 だが、その答えが目の当たりになるのは、そう遠い日ではないのだ。≫ まあ確かに、仙人の感覚では大した時間ではないですよね、六年なんて。…

『天使にラブソングを2』? いい加減見飽きてんだよ!

かつて所属していた組織(上遠野浩平的言い回し)で、俳句だか短歌だかが流行っているらしく、なんだか妙に楽しそうで軽くカチンときたので、自分でも一つ作ってみることにしました。 こめかみの右から左に針の音外れたもうな曇りのち晴れ 待って。 それちょ…

『ぼくたちには野菜が足りない 畑に関するLesson1 それ絶対植えてみよう』(浅沼広太/スーパーダッシュ文庫)

もっと馬鹿小説的なものを期待していました。 正直読むのが辛かったし多分続きを読むことはないと思うのですが、作品に難点は殆どありません。低年齢向けのライトノベルとして、やるべきことをきっちりやっています。単に、自分がターゲットから完全に外れて…

縁もゆかりも鉄平もない

とあるサイトで、森見登美彦の『四畳半神話大系』(太田出版)についての「前作である『太陽の塔』(新潮社)と全く同じ話だった」という趣旨の感想を見つけました。 さすがに首をひねりました。確かに両作品には、舞台が京都であることをはじめ、共通する要…