『TO THE CASTELE』(桑島由一/集英社スーパーダッシュ文庫)

 終盤、スピード感があればいいってもんじゃねえんだよと口走りそうになりましたが、スピード感しかないわけではないので撤回します。いいとか悪いとかではなく、すごい。たぶん作者がファンタジーをそんなに好きじゃないのに書いているのもすごい。
 桑島由一の小説を読むたびに「テトリスを作ったロシアのプログラマーはすごかったんだなあ。名前忘れたけど」ということを考えてしまいます。一つのアイディアをそのまんま作品として成立させてしまう手際に、つい連想させられてしまうんですね。