告解中継

 最初に言っておきます。ごめんなさい。


 あなたと出会ってから、もう一月が過ぎました。その間、あなたは私にとても良くしてくれました。
 あなたの語る言葉はいつも真摯で、問題意識と家族愛に満ちていて、隙あらば斜に構えようとする私のような駄目な人間を、叱咤激励してくれているようにも思えました。あなたのような、活発でよく動く、美しい、センスの豊かな人と、週一度とはいえ共にいられるということは、私のような田舎者にとっては分不相応な幸せと言えるでしょう。それは、間違いのないことです。


 でも、駄目なのです。


 あなたと一緒にいる時、私は何故かふいに別の人のことを思い出してしまいます。露悪的で、傲慢で、女に色目ばかり使って、その場の思いつきで適当に行動し感情的に叫ぶしか能の無い、あの人のことを。
 今はもう、私の傍にいないあの人のことを。


 きっと、あなたの健全さが私には眩しすぎるのです。あの、有益なものを何一つ残してくれなかったはずの、どうしようもないロクデナシのことを、いまだに未練たっぷりに懐かしがったりするような、狂人なのです、私は。そのことを、どうか憶えておいて下さい。


 最後にもう一度言います。
 ごめんなさい。今はまだ、あなたのことを愛せません。







 決して悪くはないんですけどね『BLOOD+』。でもデス種の後だと、その健全さこそが仇になるというか。俺はラーメンじゃなくてカップラーメンが食いてえんだ、というか。何にしろ、純粋に見る側の意識の問題だとは思いますが。