『都会(まち)のトム&ソーヤ3 いつになったら作戦(ミッション)終了?』(はやみねかおる/講談社 YA!ENTERTAINMENT)

 いまさらだが、このシリーズの良いところは、いかにもな天才美形金持ちの息子に設定されている創也にキャラ負けしないように、主人公にもちゃんと特殊技能を与えているところにあると思う。はやみねかおるは、記述者である主人公を「普通の」子供にしてしまう愚だけはおかしていない。えらい。と思ったが『ぼくと未来屋の夏』はそれに近かったか。まあ、あれは叢書の性格によるものか。
 にしけいこ(改名したのか?)が、割と作品を理解した上で挿画を描いてるっぽいところがムカツク。いや、いいことには違いないんだが、どういうわけかムカツク。