『ふつうの学校2 ブラジャー盗難事件の巻』(蘇部健一/講談社青い鳥文庫)

 二巻になって、物語としてもミステリとしてもグレードアップ。特にミステリ部分のメインのネタは、圧倒的に分かりやすく且つサプライズが大きいという、児童向けとしては理想的なもの。これなら十分、はやみねかおるの対抗馬になれるのではないか。羽住都の挿画も、爺さん婆さんはともかく、六さん(探偵役のクールな転校生)を描く時の気合の入り方が素晴らしい。乙一の短編集の時も思ったが、真正のショタなんじゃないか。無理しないで主人公も美少年に描いちまえよ。