『夢の樹が接げたなら』(森岡浩之/ハヤカワ文庫)

 短編集。星界シリーズにあんまりハマれなかったので、こっちの方がおもしろい、というのが正直なところ。昔っから言語にこだわっている人ではあったんですな。収録作の中では『代官』という作品がイチオシ。鎌倉だか室町だか(分かんねえよ。日本史の成績は最悪でした)の頃の日本(地球全土?)に、宇宙人が襲来して……という話。雰囲気だけでおなかいっぱいになる感じ。
 これの作者が『機械達の荒野(メタルダム)』なんか書いてしまうんだから、分からないものよ。あれは、レーベル(ソノラマ)に合わせたつもりだったのかな。