『犬はどこだ』(米澤穂信/東京創元社 ミステリ・フロンティア)

 実家に帰った時に、兄から貰った。しかもサイン本。
 持つべきものは、首都圏に住む定収入のある兄弟ですね。


 読了後、思わず「かいさいっ」と快哉を叫んでしまった(レトリックですよー)。今までの米澤長編の中では最高の完成度だと思う(一番好きなのは『いちごタルト』だが、あれはあくまでも連作短編)。こういうのを読むと、いわゆる普通の本格ミステリ日常の謎系との間には、実は根本的な違いは存在しないのだということに気付かされる。なにげに作中でニート批判してるのは、まあ寛大な心で許してやろう。けっ。
 シリーズ化は、出来なくもなさそうだがしないでほしい。