私信

 Nへ


 こう考えてはどうだろうか。


 ある人物が、包皮が大変よく発達した男性器を持っているとする。それ自体は何ら罪では無く、誰によっても非難される筋合いのない、単なる身体的特徴の一つに過ぎない。
 しかし、白昼に人通りの多い路上で下半身を外気にさらし、アスファルトに跪いて「おお! どうか、皆さん聞いて下さい! 私は、わたしは――私は××(不適切な表現の為、削除)なのです! さあ太陽よ、この薄汚いぶよぶよの××を、じっくりと眺めて笑ってやっておくれ!」と、勇敢にも(そう、この人物が誰よりも強い勇気を持っていることは間違いない)大声で告白したならば、それは地上の法によって裁かれるところの、明白な犯罪となる。
 他の、包皮が未発達な男性器の場合と同様に。


 傍から見ていると、君の抱えている問題とはつまるところこの程度のことなのだと思えるのだが。
 何かの参考になれば幸いだ。