『大東京三十五区 亡都七事件』(物集高音/祥伝社)

 三部作、完結。いつから三部作ってことになってたんだ。
 てっきり、二作目の感じからすると延々とシリーズを重ねる形式になったものと思っていたが、あっさり完結してしまった。しかも、特にシリーズ全体を貫く真相というようなものもなく。
 今回収録された作品は、ほぼ例外なく事件解決後の後味が悪い。しかも、どうにもはっきりしない点が、それぞれの話に残されている。其ノ四における諸井レステエフの動機とか。きちんと読み込めば理解できるのだろうか。それとも、あー、あんまり言いたくはないけど、マクガフィン