『妖女のねむり』(泡坂妻夫/新潮社)

 奇しくも、昨日読んだ『瑠璃城』と同じく転生がメインのネタになっていた。もちろん扱いの方は全く異なっているのだが。前世や転生について、それが有るのか無いのかという単純な二択ではなく、登場人物それぞれに異なった認識を持たせているのが面白い。あとはネタバレになりそうなので自粛。これって都合のいい逃げ口上かもしれない。泡坂妻夫は最近褒めすぎたので、ちょっと口を慎もうという魂胆です。つまりはこれも良作ということなのだが。
 曲章児という、全くの脇役に過ぎないキャラクターがむちゃくちゃ萌える。なんでこんなにキャラが立ってるんだ。別の作品で主役を張っていてもおかしくないくらいに。書いてないのかなあ。