『スパイラル 〜推理の絆〜 14』(作:城平京 画:水野英多/ガンガンコミックス)

 予想通りの設定が明らかになって、あとは決着を待つばかりの最終巻いっこ前。


 多分、世間一般の評価では『スパイラル』の評価というのは「金田一のパクリとして始まったが、序盤の内に急激に路線変更してミステリー要素を完全に排除したおかげで、妙におもしろくなってしまった漫画」くらいのものなのだろうと思う。しかし、敢えてここは「『ミステリー』という概念の拡大解釈の限界」という称号を与えておきたい。理由は作者自身が「これは『ミステリー』です!」と言い張っているから。悪いか。小説版であれだけ普通に本格をやれてる(というか、創元推理文庫に著書が収録されてる)作者が言ってるんだから、信用してあげようよ。最終巻ではきっと「ミステリー!」と快哉を叫ばせてくれるよ父さんは嘘つきじゃないよラピュタは本当にあったんだ!